11/8岡本よりたか無肥料栽培セミナー№9(ラスト)

野菜作り

11/8は最後のセミナー。午前中は畑で実地研修、午後はランチとセミナー受けての感想や今後の抱負など分かち合い。期待通りの本当に役に立つセミナーだった。よりたか先生、事務局の方々、そして受講生の皆様、お世話になりありがとうございました。自分自身まだまだ追求不十分で、来年以降ももっともっと学び続けなければならないと思っています。今回も貴重な学びを得たので、以下に実地研修の概要を備忘録として残す。

大豆の葉落とし、天日干し

  • 触るとポロリと落ちるような葉っぱを葉落としし、登熟を早める
  • 根元から刈り取って天日干しする(乾燥させて細胞水を抜く)
  • すでに光合成していないので(たんぱく質を根に送っていないので)根粒菌は仕事していない
大豆

タマネギの植え付け

9/13のセミナーで種蒔きしたタマネギの苗を畑に植え付ける。

  • 苗は20cm以上、30cm以内のものを植える。20cm未満なら植えても消えてしまい、30cm超なら薹立ちしてしまう
  • 条間株間とも15cm間隔で植える。浅く植えるので、風で倒れないよう風向きを考え斜めに植えるのが良い。新たに根は出てくるので長い根は取ってしまう
  • 保温のため籾殻を全面に蒔き(籾殻燻炭や藁でも良く、ビニールマルチも可)、この上から雑草堆肥で土寄せする。籾殻はいずれ分解する
  • タマネギの種採りは、ちょうど今の時期に形のいいものを植え直す。但しタマネギの種採りは難しい
タマネギを植えた後、籾殻を全面に蒔く

ソラマメ

実習畑ではまだピーマンが生っている畝に植えたが、刈り取った後の畝でも良い。

  • お歯黒の同じところから根と芽が出るので、お歯黒を下にして少し頭を出して植える。但し、鳥に食べられたり、水を含むと膨らんで土の上に出てしまうことがあるので、横向きに植えても良い。太い部分の2倍の深さに植え、土をかける
  • そのまま伸ばすやり方と、主軸を摘心して脇芽で育てるやり方がある。後者の方が収量が圧倒的に多い。この場合は高さ40cmくらいで摘心するが(年内に1回、翌年に2回目の摘心をする)、横に脇芽が広がるので条間60cmにする。摘心しない場合は条間40cmでよい
  • 今頃より早い時期に蒔くと、暖かく良く育つので支柱必要。今頃蒔くなら不要
  • 2粒蒔き1本に間引きするのも有りだが、基本は1粒蒔きで良い

エンドウ

  • 30cm間隔で、2粒蒔き。2粒は少し間隔を開けて蒔く
  • 霜対策のためわらで保温する。そのためネットなどわらを支える設備のある畝に蒔く(下の写真)
エンドウ

雑草堆肥の切り返し

10/11のセミナーで仕込んだ雑草堆肥を切り返した。

  • 最初山を切り崩して下まで掘り返した後、10/11のときと同様、枯れ草、米ぬか、水を追加して混ぜ込み、山状に盛って、最後に土を被せる
  • 月1回はこのような切り返しを行い、3~4月は何も足さないで混ぜるだけ(そうしないと不完全な状態の枯れ草が残る)。そして5月に植え付けに使う。もし雑草堆肥を苗土に使う場合は3月に必要になるので、その前の2ヶ月間である1~2月は何も足さない
  • 雑草堆肥で土づくりを繰り返せば5年くらいで土ができるので、その後は何もしない。自然農法では刈った草を畝の上に置いておき、たまに米ぬかを蒔くくらいだが、それでは土ができるまでの年数がかかりすぎるので、雑草堆肥を使っている

自然栽培と自然農法

  • 自然栽培は、トラクターなどの機械やビニールマルチなど何でもOKで、プロ向きの農法。但し、畑でできたもの以外(例えば田んぼの米ぬか)は持ち込まない厳格さもあり、米ぬかの代わりに菌根菌を活用してリンを得る。硬盤層(肥毒層とも呼ぶ)があればそれ以上下に根が張れず、元々土の中にあるリンが活用できないので、耕盤層を壊すことが必要になる。また、土づくりに緑肥を育てすき込むのも特徴の一つ。硬盤層破壊や緑肥すき込みのためにも機械を使うことになる
  • 自然農法は、硬盤層は壊さないで、米ぬかを使って土を作る農法で、機械を使わないので家庭菜園など自給農に適している。硬盤層を壊さないので、好気性、通気性嫌気性、嫌気性の菌の層が壊れない
  • よりたか氏はどちらでもないが自然農法に近い。よりたか氏の先生は三井和夫さんで、自然農の川口由一さんから学ばれて、山梨県北杜市で結いまーる自然農園(HPブログ)を運営されている。三井氏の月1のセミナーで学ばれたが、教えが難解(何を言っているのか理解困難)だったので自分で解析して自分なりの農法を開発した
  • 自然農法は他にもガッテン農法で有名な三浦伸章さん(MOA自然農法普及員)もおられる。野菜の残渣を粉砕してすき込めば連作障害は起きない
  • よりたか氏は、横循環があるのですべてを元に戻さなくても、草を生やせば吸収してくれる、但しガスで抜けるチッソと横循環では不足するリンは外から持ち込む必要があるとされる

おまけ:事務局の方が分かち合いで紹介された「守破離」が印象に残ったので、忘れないよう以下に記しておく。

守破離とは(デジタル大辞泉より):剣道や茶道などで、修業における段階を示したもの。「守」は、師や流派の教え、型、技を忠実に守り、確実に身につける段階。「破」は、他の師や流派の教えについても考え、良いものを取り入れ、心技を発展させる段階。「離」は、一つの流派から離れ、独自の新しいものを生み出し確立させる段階。

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