田植え後苗が枯れる件について(上の写真)、専業農家している小中学校の同級生に話したところ、JAの用事のついでに田んぼを見てくれて、(イネは専門ではないが)「植え傷み」の酷いものではないか、とのこと。イネは機械植えのとき根が切れて、活着するまで一時的に葉が枯れるなど弱る、特に快晴時の田植えで水分の蒸散が著しいときに起こるらしい。通常は根が活着すると元気になるが、苗が枯れるまで酷くなるのは「苗が徒長しているせい」で、肥料を減らして、葉が黄色くても硬いくらいの方が良い、とのこと。
「植え傷み」という用語は初めて聞いたが、症状のメカニズムは僕の推論と同様で、それで間違いないと納得できるものだった。すっきりさせてくれてありがとう、わざわざ田んぼを見てくれた同級生に感謝。因みに、ルーラル電子図書館では以下のように説明されている。
植え傷み:苗の移植や植替えにより、根が切られて苗が弱ったり、移植・植替え後に新たな根がうまく伸びてこないことで、その後の苗の生育が停滞したり、枯れてしまったりすること。植え傷みを防ぐためには、(1)移植・植替えに適した時期に行なう、(2)体内水分の不要な損失を防ぐために不要な枝や根を取り除く、(3)水稲では低温・強風の日を避けて暖かな日に移植する、(4)畑作物や樹木では無風で曇天の日に植替えを行ない、植替え後に灌水をたっぷりする、などの対策をとる。
僕の推論を現象から説き起こすと以下。
現象1:周りの慣行栽培の苗は、多少の植え傷みは見られても枯れるところまで酷くならない。これは僕の苗が中・成苗で背丈が高く(徒長しているとも言える)、植え付け本数は1~3本と少ない。一方の慣行栽培は稚苗で小さく、植え付け本数は(見た感じの推定だが)3~5本と多い。これらの違いは、田植え機での根の切れ具合はあまり変わらないものの、苗の背丈が2~3倍違うことから来る水分蒸散の違いと、根の活着のしやすさ(背丈が高く本数が少ないと苗が風等でぐらぐらして活着しにくい)の違いを生んでいると思う。
現象2:僕の苗で枯れるのは田植え機で植えた苗だけで、手で捕植した苗は枯れない。これは両者の二つの違いからくる。つまり、①根の切れ具合=前者の方が酷く切れ、後者の方が切れにくいことと、②植え付けのしっかり具合=前者の方がフラフラしやすく、後者の方が田面が凸凹していてもそれに合わせてしっかり植えられる。ともに前者の方が根の活着が遅くなり、その間に傷みが進行して枯れるところまで行く。
よって対策は以下。現象1からは、中・成苗は継続するにしてもできるだけ稚苗に近い方が良い。ともかく徒長していない短くて太い苗に育てることが絶対。現象2からは、手植えにすることは不可能で機械植えが前提だが、要は根張りのしっかりした丈夫な苗を作ることで、根が切れても傷みを最小にする。
具体的な対処方針は、①肥料を少なくする。②播種量を少なくする。今年増やしたが、今まで通り催芽籾80g/箱くらいの方が良いだろう。③苗箱の印は床土2m、覆土1cmくらいのところについているが、根が張る床土を2.5cmくらいまで増やしてを覆土0.5cmまで薄くする。④その他、徒長を防ぐ育苗方策(何がある?)。ともかく基本に立ち返り、「苗半作」の仕切り直しをする。
トマトの誘引ネットの構築
誘引ネット構築を始めたが(下の写真)、初めてのことで試行錯誤中。長辺方向の止めがなかなか難しいが、少しコツがつかめたところ。

サツマイモ(紅あずま)の定植
昨日から水に浸けていた苗を植え付けた。依然としてオクラが出芽しない。こっちが主役なのだが、心配だ。