11/16のと里山農業塾(閉塾式)

米作り

とうとう『第6期のと里山農業塾』が1年間の講義・実習を終え、11/16閉塾式を迎えた(何とも寂しいロス感)。修了証授与の後、のと里山自然栽培部会会長の越田秀俊氏の『無肥料稲作見聞録』と題した記念講演があった(上の写真)。

越田氏は2011年、木村秋則さんの最初の自然栽培実践塾を、羽咋市の臨時職員としてお世話された方で、その後羽咋市で自然栽培を実践されている。名人たちから受けた研修や自らの実践成果を話してくださったので、印象に残った内容をまとめておきたい。

無肥料の事例1=宮城の成澤之男さん(サンスマイルの紹介マルカワみそブログの紹介):反収420kg(7俵)以上を10年持続。除草は1回だけだが雑草はほとんどない。イネはある程度大きくなるとアレロパシーを出すので雑草が生えない。(※アレロパシーとは:他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。 邦訳では「他感作用」という。セイタカアワダチソウが群生するのもこれを出すから。)

無肥料の事例2=奈良の木戸将之さん(秀明自然農法での紹介):2018年の最大反収480kg(8俵)。無除草だが、ホウネンエビやジャンボタニシなど次々と生きものが除草してくれる。手植えで1本植え、1町歩を天日干し。

無肥料の事例3=羽咋の越田さん自身:ポット苗でされているが、初期の活着が良いのでお薦めとのこと。但し、株間が36cmと規格が違うので注意。

無肥料は病気の心配がない。人間も「食べ過ぎが病気の元」。

無農薬稲作のポイント

前提として、地力が十分にある良い苗質田んぼが平ら

★地力は如何に有機物の量を増やすか?⇒今は無策なので緑肥等の検討をする!、★苗半作、田んぼの均平化は既知なので後は実践のみ。その上で無農薬稲作のポイントは、

  • 初期除草:代かきから7日以内(田植えから4日以内)に1回、その後5~7日スパンで3回。最初の20日で勝負が決まる
  • ②雑草は、①初期除草以外に、2回代かき深水管理後期除草を組み合わせて初めて抑えることができる
  • ある程度イネが大きくなると、アレロパシーによりイネそのものが雑草を抑えてくれる

今後のアドバイスとして、①有機栽培には達人が多く(例えば、中島紀一さんや、稲葉光國さんなど)学ぶところ大である、②野菜、果樹は「協生農法」が筋が良いように感じる、とのこと。

★①の有機栽培を学ぶことについては当然のことながら(上記の緑肥など)、②の「協生農法」については初めて聞いた農法なので、今後調べてみたい。

おまけ:前泊した休暇村から少し歩くと、日本海に日が沈むところだった。海側から冷たい風が吹き波立っていた。

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