10/20自然栽培フェスティバル

研修・読書

ついに長年の夢であった木村秋則さんの話を直接聞く機会を得た。10/20羽咋で開催された『自然栽培フェスティバル』の講演会に参加した。木村秋則さん(上の写真中央)、高野誠鮮さん(同右側、元羽咋市公務員、日蓮宗僧侶、科学ジャーナリスト、立正大学客員教授など)、佐伯康人さん(同左側、農福連携自然栽培パーティー理事長)の3人による対談形式で行われた。

下の写真はフェスティバルのポスター。フェスティバルは2日にわたって行われ、1日目は木村さん、高野さん、三上丈晴さん(雑誌「ムー」編集長)の3人によるUFO・宇宙人をテーマにした講演会、2日目が今回参加した講演会。

開催場所は『宇宙科学博物館コスモアイル羽咋』(下の写真、右のロケットはNASAから買った本物のロケット)で、上記の高野さんが羽咋市公務員時代に仕掛け人になってUFOで町おこしをしたときに開館(1996年7月)。

宇宙科学博物館コスモアイル羽咋

フェスティバル当日は両日とも屋外で自然栽培マルシェが開催され、自然栽培の食材を使ったお弁当などが販売された(下の写真)。僕も自然栽培パーティーの味噌とニンニクを買った。

自然栽培マルシェ

木村さんは病気されたので心配していたが、思いのほか力強い声で話され安心した。最後にメッセージとして以下のように話され、いつも書籍から受けている感動と変わらない感動と力をもらい、自然栽培を広め次代につなげたいと改めて決意した。

  • 今自分たちがやっていることは間違っていない、信じて前進してほしい
  • 自然栽培に取り組んでいる羽咋市、岡山県、北海道などのメンバーに(今日対談した高野さんや佐伯さんにも当然)跡を継いでいってもらいたい
  • これからも農業を通して地球環境を守ることに貢献したい

<備忘録>講演の中で印象に残った事柄を記しておきたい。

温暖化→異常気象・自然災害の大規模化の原因は、化学肥料(亜酸化窒素)が主因で、CO2の300倍以上の温暖化効果がある。

木村さんのリンゴは腐らず枯れる。それは微生物だらけだから。

有機栽培は慣行栽培より危険。それは完熟していない堆肥を使っているから。未完熟堆肥は細胞の中に入っており洗っても落ちない。それを食べた赤ちゃんがブルーベビー症候群で死んだケースがある(硝酸態窒素が体内で亜硝酸態窒素という有害物質に変わり血液中のヘモグロビンの活動を阻害し酸欠を起こす)。※有機栽培が悪いわけではない。完熟していない堆肥が悪いのだが、完熟には4年かかり、そのような完熟堆肥を使っているケースは少ない。

交通事故で死んだ人:1年で1万数千人。ガンで死んだ人:90万人。体は食べたもので出来ている。いい加減食べているものを見直そう。食べ物とガンとの関係の研究は今年から始まったばかり。しかし残念ながら日本では予算付かない、欧米の予算で研究されることになる。

自然栽培は日本発。日本が世界を引っ張って行って欲しい。「できない」のではなく⇒「どうしたらできるか?」を考えてほしい。

日本の味噌や醤油には輸入大豆が使われているが、遺伝子組み換え大豆が混じっている。自分で在来種の大豆を栽培して味噌や醤油を作って欲しい。

木村さんの『奇跡のリンゴ』を読んで感動したオノヨーコさんが英訳本を出そうとしたが、モンサントの圧力でできなかった。

モンサントの社長さんは、自分の子どもには遺伝子組み換え食品ではなくオーガニックの野菜を使っている。

自然栽培の食べ物が体だけでなく心も作る。いじめや非行、不登校が解消される。自然環境だけでなく体と心の破壊も解消される。

自然栽培の作物は左右対称に育ち(肥料を与えると非対称になる)、水に沈み、腐らず枯れる。

自然栽培の作物は色が薄く(慣行栽培は濃い)、ゆでても重さが減らない(慣行栽培は減る)。また割くと膜(クチクラ層、キューティクル)があるが、慣行栽培にはない。自然栽培は細胞分裂で大きくなるのですぐには枯れない。

有機よりアイガモの方が危険。生糞が田んぼに入るから。未熟堆肥が危ないのに、生糞はもっと危ない。

高野さんの最後のメッセージ:福島は自然栽培で復興しているが、地球全体をも自然栽培で覆いたい。昔(例えば江戸時代)の方が正しいと思え、そこへ戻すべきと考える(オリジン)。自然放牧している中洞牧場の牛乳は放っておいたら、ヨーグルトからチーズになる。※高野さんは自然栽培の科学的研究を行う大学を創設すべく画策されている。

佐伯さんの最後のメッセージ:自然栽培パーティーは現在2000人、2万人に増やしたい。請われればどこにでも出張するので、リクエストして欲しい。木村さんは病気等の事情から、各地での講演は佐伯さんに期待されており、佐伯さんもそれに応えられている。僕も少しでも貢献できればいいのだが…。

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